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自由研究に! 煮炊き不要の簡単手作り味噌

信州松本盆地も梅雨が明けて
本格的に夏がやってきました。

さて、発酵に関わる微生物は35℃前後が最も活動的になります。
そこで、この夏の暑さを利用して
短期間の味噌づくりに挑戦しました。

ちょうど夏休みのタイミングなので
小学校の夏休みの自由研究を念頭に
3週間を目標にチャレンジしてみました。

まず、味噌作りの難関ポイントは2つです。

・米こうじ(米にこうじ菌を増やしたもの)作り
・大豆の調理

これらは、思い切って
全て購入したものを使うことにしました。

さて、材料です。

【材料】
米こうじ 250g
水煮大豆 600g
塩 120g
種味噌(市販の味噌) 30g

種味噌は、酵母などの微生物の種類を増やして
味噌の味を豊かにする目的で使います。

では作っていきます。

【作り方】
1. 水煮大豆をつぶします。

袋のまま足でつぶすと簡単ですが、
大きな袋に移した方がきれいにつぶせます。

2. 米こうじを塩と混ぜます。

余計な雑菌を増やさないように手を洗って、
清潔な器具を使いましょう。

この作業は「塩切り」と言って、
大豆と塩を均一に混ぜるための大事な工程です。

3. 水煮大豆と塩切りした米こうじを
しっかり均一に混ぜます。

4. 3に種味噌を加えてさらに混ぜます。

5. 全て混ざったら密封バッグなどに入れます。
袋が破れない程度にたたきつけて、空気を抜いてできあがりです。

ポイントは、
・ 大豆をしっかりつぶして原料全てを均一に混ぜること。
・ 空気は丁寧に抜いて(袋のフチの部分など)、できるだけ空気に触れさせないことです。
これらを守ることで、味噌の腐敗を防ぐことができます。

さて、いよいよ熟成です。
夏の暑さを利用しつつ、直射日光を避けるため、
段ボールに入れて保管しました。

保管時はたまり(熟成時に出てくる汁)で袋の口が汚れないように
立てて保管します。

保管場所は、会社内の暑い場所2ヶ所に保管しました。
また、一つだけ、上高地味噌独自の酵母を入れたものを準備しました。
さらに、熟成前の味噌を少量冷凍庫に入れ、比較用に保存しました。

《1週間後》
酵母を加えた味噌は袋が膨らんでいました。
酵母が元気に働くとガスが出ます。
ガスの出てきた味噌は
香りのあるおいしい味噌になる可能性が高いです。
さすが数々の表彰を受けてきた酵母です!


酵母なし 酵母有り

膨らんできた袋は、
そのままにしておくと袋の口が開いて空気が入ってしまうので、
定期的にガスを抜きます。

《3週間後》
目標の3週間後ですが…

さすがに、味噌完成はムリがあったようです。

ですが、未熟な味噌ですが、色はだいぶ味噌らしくなりました。
それぞれの保管場所で違いも出てきましたので、
結果をまとめてみました。↓


× …ほとんど変化していない
△ …変化(熟成)している
○ …はっきりと変化している
◎ …味噌として食べられる

自由研究では十分の結果と思います。

味噌が完成しなかった原因は、

そもそも、3週間が厳しいですが、
・梅雨の間で気温が上がらないうちにテストしたこと
・種味噌の量が少なかったこと
などが原因として考えられます。

夏休みの暑さの中なら、もっとみそに近づくかもしれません。
(酵母は温度が高すぎても死んでしまうのでご注意を!!)

種味噌の量を増やしたり、
ガスを発生させている味噌(容器の外側から見て、味噌にひびが入っているもの)を使ったりすると、
3番の酵母を入れたような元気な味噌も作れる可能性もあります。
いろいろ試して比較するとおもしろそうです。

今回の味噌もさらに保管して、観察してみます。
3週間で未熟でも、
学校で発表する頃には、おいしいお味噌になっているかもしれませんね。

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